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Sewing Garden
by mayumi maeda

わたしが・・・と書くと、とてもエラそう。やっぱり、母親のやっているのを眺めていて憶えたのです。 切りびつけは、いちいちしつけ糸を通すのがめんどうくさいようですが、へらでおさえてチャコで描いただけの線は、縫っているうちにほとんど消えてしまいます。また、チャコペーパーを使っても、ズレてしまうことも多くて、なかなかうまく印をつけられなかったりしませんか。 切りびつけできちんとした印をつけておけば、あとからなぞったチャコは消えても、絶対に印がわからなくなったりしません。印さえ正確なら、その印を合わせて縫っていけば、きちんとした形のものが出来上がるので、ストレスも少なくなります。めんどうなようでも、結局はきれいに早く縫い上げるのを助けてくれる印つけの方法が、切りびつけだと思います。
3 ミシン&手縫い この間、大学時代の友人と数年ぶりに会いました。近況として、最近ソーイングに凝っている話をしたら、彼女と一緒だった大学のころも、ちょうどソーイングに夢中だったという思い出話になりました。わたしはすっかり忘れていたのですが、わたしが自分で縫ったワンピースの型紙(母親が作図したもの)で、彼女もワンピースを縫ったことがあったみたい。そのときわたしが縫ったのは、真っ赤な別珍だったのですが、友人はやはり別珍でベージュに巨大なカーネーションの柄だったということで、お互いに、うーん、今思い出すととても着れないよねえ。。。と、若気の至りを思い出しました。 で、仕事を持っているその友人は、今はとてもソーイングをする気になれないのだけれど、そのひとつはミシンを出すのがメンドクサイということです。彼女は女の子を出産したときに赤ちゃん服を縫ったのですが、小さすぎてミシンでは縫えなくて、手縫いで縫ったと言っていました。 わかるなあ、その気持ち・・・「ソーイングがめんどうくさい」と思っているけれど、それはじつは「ミシンがめんどうくさい」っていう意味だったりすることがあるような気がします。押入にしまっているミシンをやっと出したら、どうやって下糸まいていいか忘れてしまってわからないし、やっと巻けて縫い始めると、糸が切れたりつれたり、ぐしゃぐしゃの縫い目になったり。ミシンの調子を整えるのに何時間もかかって、肩凝ってすっかり疲れちゃう・・・こんなことってありますよね。 前にも書いたけれど、わたしも、いつも使える状態でミシンが置いてある実家を離れてから、自分の小さなミシンを買ったけれど、押入にしまいっぱなしで出すのがめんどうで、座布団カバーやカーテンを手縫いで縫ったりしていました。 そして、ソーイングというとミシンで縫うのが正式、だと思いこんでいましたけれど、ほんとうにそうなの?とあるとき開き直ってみたのです。それは、ついこの間のことなのですが、分厚いリネンキャンバスを縫うのに酷使しすぎた家庭用ミシンが壊れてしまって、家にミシンがない状態だったとき。それでも、どうしてもブルーのギンガムでワンピースを縫いたくなって、全部手縫いで縫ってみました。そうしたら、案外縫いやすくて、2日かかったけれど、ちゃんと出来上がったのでした。 考えてみれば、今でも和服はすべて手縫いですし、テレビで見たパリのオートクチュールのお店では、一番上等なものはすべて手縫いで縫うと言っていました。ミシンは速く作業ができるけれど、ていねいにきれいに返し縫いをすれば、ミシンよりも丈夫でないということは全然ありません。そでつけなどの曲線部分は、手で縫った方が、いせこみなどを少しずつ調節しながら縫えるので、ミシンよりもきれいにできたと思います。わたしの場合、スカート丈がかなり長いので、スカートの脇を縫うときはちょっと長い道のりでしたが、でも、とにかく、縫えないワケはないのです。おとな服でもこんなかんじですから、子ども服ならもっと手縫いも楽チンなハズ。「えーと次はどうするんだっけ」と考えながらゆっくりと縫うのには、手縫いも向いているかも・・・と手縫いの良さをあらためて発見した体験でした。 そのときに、縫いしろのしまつを、せっかくの手縫いだからと写真のように外に並縫いのステッチが出るやり方をしてみたのですが、これが案外良いような気がして、その後新しいミシンを手に入れてからも、わたしの定番のやり方になってきています。ロックミシンを持っていないので、そのせいでもありますが、素朴なかんじが出せて、かえって気に入りました。
縫い物をしてみたいけど、ミシンがねえ・・・そんなときには、ミシンのことは考えずに、手縫いソーイングをおすすめします。小さな巾着とか手提げみたいなものなら、ミシンを押し入れから出して準備する間に、手縫いでリラックスしながら、ちくちく縫えてしまうと思います。そのときに使う手縫い糸は、丈夫で細い、キルト用の手縫い糸がおすすめです。 さて、そうは言っても、たくさん縫うとなるとやっぱりミシンが欲しい・・・わたしもそう感じて、職業用ミシンを購入しました。これが、正直言って、ほんとうにとても良いものを手に入れられたと心から思っています。職業用と家庭用の大きな違いは針で、職業用ミシンは丸い針、家庭用は平べったい針です。平べったいよりはやっぱり丸い針の方が丈夫ですし、モーター自体がちがうのか、音からしてちがうかんじ。(値段もちがうけど・・・)職業用、と聞くと使うのがむずかしそうに聞こえますが、いろんな機能のついている家庭用に比べると、直線縫いしかない職業用ミシンはとてもシンプルですので、かえって扱いは簡単です。しかも、下糸まきなどもとても簡単に、きれいに、速くできて、機械音痴のわたしにとっても、ストレスがなくなりました。 ただ、値段もそれなりにしますし、直線縫いしかないので、たくさん縫ったり、デニムやキャンバス地とかを縫ったりしないときには、家庭用ミシンの方が手に入りやすいし、使いやすいと思います。そして、いろんな余分な機能がついていない、なるべくシンプルなミシンが良いような気がします。いろんな複雑な機能は、どうしても故障のもとになりやすいようです。 ちなみに、わたしの購入した職業用ミシンはjukiのspur21という機種でした。 じつは、わが家にはもう一台100年くらい前のクラシックなミシンもあります。いちおう縫えるのですが、ボビンの形も何もかもちがうし、とても使いこなす自信はなくて、これは眺めてしあわせになるための、インテリア用です。
2 額縁の縫い方 まわりを額縁に縫ったリネンのバスタオルのことを本に紹介したり、リネン展に出したりしたので、よくご質問をいただくのが「額縁の縫い方」。シンプルなんだけれど、たしかに、慣れるまでは「あれ?どうするのかな???」と迷ってしまうかもしれないですね。なかなか言葉だけでは説明するのもむずかしいので、わかりやすい形でまとめてみたいと思っていました。それなので、今日は額縁縫いがテーマです。 ちょっとむずかしそうに見える額縁縫いですが、要は四隅をきちんと45°に縫えば良いので、特別な技術がいるわけではありません。きれいに仕上げるためには、まず最初の四角の線引きを、なるべくきちんとまっすぐにすることですが、リネンの場合、のびたりたわんだりするので、これが案外むずかしいだけなのです。きちんと地直しして、なるべく広い所に広げ、注意深く線を引きます。布の端の切り落とした部分はたたみこんでしまうので、まっすぐでなくても大丈夫です。四角形さえきれいにとれれば、あとのプロセスは、シンプルです。 リネンが大好きで、リネン中心の生地屋さん、LINNET(今のところネット通販のみ)をはじめました。
1 on the sewing table
縫い物をするテーブルのまわりは、なつかしくてあたたかな、ちょっとひなびた生成り色の光につつまれているような気がします。それは、わたしにとって縫い物をしている情景が、幼いころの記憶とつながっているからかもしれません。 わたしの母は、神戸でドレスメイカーのお店をしていました。昭和40年代頃からだんだんと姿を消した「洋裁店」。母は、わたしたちが小さなころは、一時お店をたたんでいたこともありますが、子育ての手が離れたころに、お店を再開しました。最近では婦人服の仕立ての店はほとんどないせいか、母はいつもおおぜいのお客さんに囲まれて、忙しく働いていました。60歳をすぎて、今はお店はやめたけれど、実家には母の「アトリエ」があり、今も半分仕事、半分趣味で洋裁をつづけています。
洋裁は、わたしにとって、あまりにも身近だったので、好きかどうか、あらためて考えたことはなかったかもしれません。すべての女性は家で洋裁をするものだ、と思いこんでいたような気もします。
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